2008年03月21日

リスト前奏曲

 フジテレビのドラマ「あしたの喜多善男」の最終回を妻が見ていた。いつものように、私もちらちら傍で別のことをしながら見ていたので、ストーリー、登場人物の役割などがよくわかっていないのだが、雰囲気的には何か哲学めいたものを感じるドラマだった。特に主人公喜多善男の分身が悪の言葉をささやき続けるのは、ファウストに対するメフィストフェレスのようにも見えた。

 さて、このドラマにはしばしばジャズ音楽が登場するのだが、一日を終えて夜、主人公が一人で自分を見つめなおすしみじみとしたシーンでは、ピアノで演奏されるのであった。僕はこの様な場面でいつも流れてくるピアノの旋律がどことなくリストの前奏曲の主題に似ていると前から思っていた。ジャズのことは良く知らないので、偶然そのように聞こえるだけかもしれないが、このドラマの「死に向かって進行する限られた時間をどのように生きるか」というようなテーマを考えてみると、あながち的外れではないような気がする。

 このドラマを作っている人たちはきっと「ファウスト」も「前奏曲」も意識しているに違いないと思わずにはいられなかった。

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posted by やっちゃばの士 at 00:45| 東京 ☔| Comment(0) | TrackBack(0) | リスト | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年06月06日

波の上を渡るパオラの聖フランチェスコ〜2つの伝説より〜

 蒸し暑い1日だった。仕事でも、プライベートでも思うようにはかどらず、何だかよどんだ雰囲気の1日だった。さわやかな風でも吹いてくれないかな。

 「波の上を渡るパオラの聖フランチェスコ」は中世のキリスト教伝説の絵に霊感を受けて描かれたピアノ曲。非常に絵画的な要素の強い曲だが、心の波動も伝わってきて、印象派の音楽とは一線を画している。リスト独特のピアニズムの上に、感動と癒しの情緒が表現されていて、落ち込んだときなど、小鳥が宿り木に憩うように僕は時々この曲が聴きたくなる。

 昔の小学生時代、何度やっても鉄棒の逆上がりができなかった経験がないだろうか?何度やっても自分だけができない悔しい思い。何度も何度も練習して失敗し、失敗して練習する。ある日何気なくふと出来たときの感動は本当に大きい。このような感動をこれからの人生で何度も経験したいものだが、僕はこの曲を聴いていると自分にもできるという思いが、ちょっとした感動と一緒になってわき上がってくるのを感じる。
ラベル:クラシック
posted by やっちゃばの士 at 20:31| 東京 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | リスト | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年08月29日

リスト ピアノ協奏曲第2番イ長調

 久々に記事を書きます。研究会のレポートの整理などでブログから遠ざかっていました。夏の音楽について述べようと思っていましたが、気がついたら8月もあとわずか。夜空に浮かんだつきはどう見ても秋の月ですね。

 涼しげな月を見ていると、ゆらゆら動く影のダンスが始まる

 ラプソディックなリストのピアノ協奏曲第2番。月夜に聴きたくなる曲のひとつです。リストのピアノ協奏曲といえば、第1番のほうが有名です。初心者向けのCDでは、

ショパンのピアノ協奏曲第1番
リストのピアノ協奏曲第1番


というカップリングがしばしば見受けられます。そういえば、一昔前に流行したフジコ・へミングのCDにも同様のカップリングが。

僕は第2番の方を好みます。確かに第1番のほうが、はっきりとした4楽章構成で、演奏時間も短く、親しみやすいですが、どこか見せ付けるような威圧感を感じてしまいます。それに対して、第2番は幻想曲風な自由な構成でとっつきにくいですが、ラプソディックで踊りたくなるようなリズムと、夜空に明るく浮かぶ月のように幻想的な音楽は魅力的です。

リストの音楽は非常に聴きやすく、難解な音楽とはまったく反対の音楽です。それでも単純で飽きが来る音楽ではありません。ブラームスやシューベルトのように内面にどんどん入っていく音楽ではありませんが、その表現力はまさに天才です。管弦楽曲などもっと評価されてしかるべきです。






posted by やっちゃばの士 at 22:28| 東京 ☔| Comment(0) | TrackBack(0) | リスト | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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