2008年04月05日

フォーレ ヴァイオリンソナタ第1番

 春の小川の水面はきらきらと
 暖かい光を浴びて
 銀や黄色や青色など
 とらえどころなく無限に変化する

 白い蝶々が川面の上を
 ひらひらひらひらと
 とらえどころのない動きで
 舞っている

 時々川面に接して
 流されると思いきや
 何事もなかったのように
 変幻自在に舞い続ける

 僕はふと我に帰り、いつの間にか周りの木々や草むらや遠方の山肌がすっかり春らしくなっていることに気がついたのだった。(また、春を迎えたな。僕はあと何回迎えるのだろう。)

 蝶々の姿がない
 どこへ行ったのだろう
 ・・・・・・・・
 すると
 突然目の前を横切り
 野のかなたへ飛び去っていくのだった

 フォーレの曲は口笛でメロディを口ずさむのが難しい。なぜだろうと考えてみると、旋律の輪郭がはっきりしないからのような気がする。たとえば同じフランスの名曲フランクのものと比べてみても、フランクの主題が太い線ならば、フォーレのものは細い線の集まりのように感じる。曲が何かひとつの方向に向かって進むのではなく、いろんな方向に分散しながら進んでいくといった感じだろうか。

 ドイツ音楽に親しんだ僕の耳には、フォーレの地味な横に広がっていくような音楽が好きになれなかったが、年のせいだろうか。このような流れの曲があってもいいと思うし、もっと自由に気楽に生きてもいいのではないかと思うようになった。

 僕は音楽を専門的な言葉で表現できないので、ピアノを川、ヴァイオリンを蝶々にたとえてみた。この曲は良く聴いてみると、若々しい鮮烈な美しいメロディがいたるところでストレートに顔を覘かせる。美しい春の息吹の中で、この曲を聴けば、間違いなくもっと気分が高揚していくこだろう。

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posted by やっちゃばの士 at 00:56| 東京 ☔| Comment(0) | TrackBack(0) | フォーレ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年05月30日

フォーレ チェロソナタ第2番ト短調

 ここのところ連日の雨です。まだ梅雨入りしていないので、この時期ここまで雨が降り続くのも珍しい気がします。

 今朝も強い雨音に目を覚ましました。庭先の雨音は非常に心地よく聞こえます。草木に当たる雨音の

緊張感と癒しが共存した情緒

が僕は子供の頃から好きです。と同時に、ちょっとした憂鬱な思いをその情緒に乗せるのがまたいいのです。

IMGP1478.JPG

フォーレの室内楽

がこの季節の雨の日には似合います。特に、激しい雨の音と共に聴きたいのが、チェロソナタ第2番の第2楽章です。激しい雨が地を叩きつけるようなピアノの強打音に乗って、チェロが情熱的な「エレジー」を歌います。

エレジーとはフランス語で「悲歌」

という意味です。フォーレには、この曲とは別に有名なチェロとピアノの小品『エレジー』があり、普通フォーレのエレジーと言えばそちらのことを言います。それでも、激しさと内面的情緒の深さはこの晩年のチェロソナタの方が上です。

この2曲の作曲年を比較すると、

エレジー(35歳)
チェロソナタ(76歳)


となります。フォーレは晩年になってから聴覚障害に悩まされますが、そのころから数多くの室内楽の傑作を残しました。これらの音楽はとても内向的で、晦渋なところもあります。そういった室内楽作品の中でチェロソナタ第2番のエレジーは

唯一、輪郭がはっきりしたわかりやすい音楽

としてとても印象深いです。心の中で激しく降り続ける雨にフォーレはどのような思いを抱いていたのでしょうか。

IMGP1471.JPG








posted by やっちゃばの士 at 07:50| 東京 ☁| Comment(2) | TrackBack(0) | フォーレ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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