今日は本当に蒸し暑い日だった。夕方になって海の方から風が吹くようになったが生暖かい風だ。ちょうど今頃の季節だっただろうか。僕が中学校の時、佐世保、雲仙に修学旅行に行って、海に面した旅館だったが、暑苦しくて寝苦しかったのは。まあ、それは抜きにして懐かしい思い出だ。
僕はその頃、新世界交響曲のレコードを買って、はじめて全曲通して聴いた。2楽章のラルゴは「家路」として有名だし、4楽章のフィナーレも当時のCMなどで流れていて聴いたことはあった。はじめて聴いてみて、とても印象に残ったのは第1楽章。緊張感と懐かしさが入り交じったこの楽章こそ新世界交響曲を聴く醍醐味ではなかろうか。実は第1楽章の第1主題は形を変えて後の楽章すべてに登場する。この交響曲は郷愁やノスタルジーの印象で語られることが多いが、僕はこの第1楽章の主題を「緊張の主題」と呼んでいる。
見知らぬ土地へ行ったときの、「緊張と驚き」これが表現されているように思う。そして、その時の思い出を懐かしむという時間的に2柔構造になっているため、この曲は緊張感と郷愁を両方とも感じさせてくれる傑作になっていると考えている。
修学旅行での「緊張と驚きや発見」の体験を、今懐かしく思い出してみるということをやってみるとどうだろか?まあ、紛れもなく修学旅行直前に知ったこの曲であり、旅行中は僕の頭の中にいつも第1楽章の主題が流れていたことを思うと、僕の解釈は単なる屁理屈とか後付の説明にすぎないような気もするが。
先日、この曲をそんな訳で懐かしく聴きながら運転して帰宅したのだが、東京ディズニーランドホテルの明かりがとてもきれいだったので、ハンドルをディズニーランド方面に切った。そしてそこで多くの修学旅行生たちがホテルへ向かう姿に遭遇した。その時、ちょうど「家路」の主題が流れていた。僕は過去と現在が交錯するような不思議な気持ちに少し感動してしまった。
posted by やっちゃばの士 at 21:13| 東京 ☀|
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ドボルザーク
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