2008年03月15日

ドヴォルジャーク交響曲第1番「ズロニツェの鐘」

 僕が会社を出てすぐ雨の勢いが強くなってきた。激しい雨が、フロントガラスをたたきつける中、急ぐようにアクセルを踏んだ。時々黄色い稲妻が思いっきり地面をたたきつけている。

 僕は妻が調子が悪いというので、重要な予定をキャンセルして家に向かった。新しい人脈を作るデビューの場だったのだが、今は妻のことが優先だと思ったのだった。ほろ苦い気持ちを引きずりながら、家へと急いだのだった。

 「ズロニツェの鐘」はドヴォルジャークの最初の交響曲、若き日の傑作である。僕は、この曲を最初に聴いたとき、第1楽章の熱気と何かどこかを目指して疾走しているような雰囲気に引き込まれた。円熟時の作品から比べれば、未熟なところもいっぱいあるが、青春の疾風とでもいったような若々しい魅力は技法などといったものを忘れさせてくれる。

 この曲のように、僕は目標に向かって走って行きたい。どんな障害があろうとも、自分の信じるところをあきらめず、燃え尽きる人生を望む。


ノイマン チェコPO(Sup)
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2008年04月03日

ドボルザーク 4つのロマンティックな小品

 今日は快晴の1日だった。会社の同僚のお父さんの告別式があるというので、僕は一人車で会場に向かったのだった。それにしても春の明るい青い空が印象的だった。

 4つのロマンティクな小品の冒頭のメロディはとても透明に澄み切っている。あまりにも純粋無垢なので、いつかその「幸福」がガラスが割れるように壊れはしないだろうかと切なさまで感じてくるのだから不思議なものだ。この第1曲は春の誕生日にプレゼントととして贈ってもいい何か「大切なもの」がこめられているように思う。

 彼のヴァイオリンの作品では、アメリカ時代のソナチネが規模も大きく間違いなく代表作だろう。ただ、僕はアメリカ時代の円熟した作品よりも、チェコ時代の青年から壮年期の作品を好む。アメリカ時代彼は故郷を偲んだことは想像するにかたくはないが、チェコ時代彼は何を偲んでノスタルジックな旋律を書いたのだろうか。

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2008年05月23日

ドボルザーク 交響曲第9番「新世界より」

 今日は本当に蒸し暑い日だった。夕方になって海の方から風が吹くようになったが生暖かい風だ。ちょうど今頃の季節だっただろうか。僕が中学校の時、佐世保、雲仙に修学旅行に行って、海に面した旅館だったが、暑苦しくて寝苦しかったのは。まあ、それは抜きにして懐かしい思い出だ。

 僕はその頃、新世界交響曲のレコードを買って、はじめて全曲通して聴いた。2楽章のラルゴは「家路」として有名だし、4楽章のフィナーレも当時のCMなどで流れていて聴いたことはあった。はじめて聴いてみて、とても印象に残ったのは第1楽章。緊張感と懐かしさが入り交じったこの楽章こそ新世界交響曲を聴く醍醐味ではなかろうか。実は第1楽章の第1主題は形を変えて後の楽章すべてに登場する。この交響曲は郷愁やノスタルジーの印象で語られることが多いが、僕はこの第1楽章の主題を「緊張の主題」と呼んでいる。

 見知らぬ土地へ行ったときの、「緊張と驚き」これが表現されているように思う。そして、その時の思い出を懐かしむという時間的に2柔構造になっているため、この曲は緊張感と郷愁を両方とも感じさせてくれる傑作になっていると考えている。

 修学旅行での「緊張と驚きや発見」の体験を、今懐かしく思い出してみるということをやってみるとどうだろか?まあ、紛れもなく修学旅行直前に知ったこの曲であり、旅行中は僕の頭の中にいつも第1楽章の主題が流れていたことを思うと、僕の解釈は単なる屁理屈とか後付の説明にすぎないような気もするが。

 先日、この曲をそんな訳で懐かしく聴きながら運転して帰宅したのだが、東京ディズニーランドホテルの明かりがとてもきれいだったので、ハンドルをディズニーランド方面に切った。そしてそこで多くの修学旅行生たちがホテルへ向かう姿に遭遇した。その時、ちょうど「家路」の主題が流れていた。僕は過去と現在が交錯するような不思議な気持ちに少し感動してしまった。
ラベル:クラシック
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2008年11月19日

ドヴォルザーク交響曲第7番ニ短調

 もう11月も下旬に差し掛かろうかというところ、風も冷たくもうちょっとで冬がやってくるなと感じる。それでも、冬の持つ厳しさはなく、夕焼けが反射する、運河のきらめきものどかさを残している。

 ドヴォルザークの第7交響曲は曲想がちょっと他の彼の交響曲とは違うように思う。激しい葛藤、戦いのような曲想はどこから来るのか
?何かを成し遂げようとする意志、未達成に対するもどかしさ、それを癒す美しくノスタルジックな旋律。

 こんな音楽を僕のような成功を夢見る人間は求めるのだろう。現在は本来の状態ではないと、拳を握りしめながら、未来への投資を行うのだ。美しい自然に感動しながら、闘志に燃える今は必要なときと。

 この曲には序曲『フス教徒』の動機が使われているという。フスは15世紀の初め宗教改革を起こした人物。フスの改革は無念に終わるがその志は後のルターの宗教改革へと繋がる。このフス教徒の思いにオーバーラップする何かを作曲家は感じたのだろうか。僕には今もまだこの曲がドヴォルザークの交響曲ベストである。


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2008年11月23日

ドヴォルザーク 交響曲第4番ニ短調

 ドボルジャークの9つの交響曲のうち、短調で書かれたものは、第1番ハ短調『ズロニツェの鐘』、第4番ニ短調、第7番ニ短調、第9番ホ短調『新世界より』の4曲である。モーツアルトの短調の曲が、数多い彼の長調の曲と比べて独特の雰囲気があって目立つように、ドヴォルザークの短調の曲も、長調の曲と比べて際立っているように僕には思える。

 ドボルジャークの交響曲についてブログに取り上げるのは今回が4回目。4つがまさに上記の短調交響曲と言うことになる。長調の交響曲はどの曲も素朴な感じが特徴なのだが、短調の交響曲は緊張感と緊張が解けて何かほっとしたような感じで出る「甘美な郷愁」のコントラストがすばらしい。

 第4交響曲は第7と同じくニ短調だが、曲想は後期の7番とは大きく異なる。7番は先回ブログで取り上げたように、果たしえない悲願への過程で戦う思いのようなものが伝わってくるのだが、4番は若者の自信と決意のようなものを感じるのである。すっきりした構成と強い推進力をもった展開の仕方に30歳の作曲家が何か新しいものを掴んだ自信のようなものが感じられ、本当に聴いていて、胸が一緒にワクワクし、爽快な気分になる。若き日の傑作。ドヴォルザークの初期の交響曲はまだマイナーな存在だが、僕にとってはどの曲もお宝名曲である。


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2009年05月24日

ドヴォルザーク ピアノ協奏曲ト短調

 灰色の五月。突風が緑の木の葉を揺らす。突風の中を走り抜けていく。どこまでも僕は駆けていくだろう。若々しい心をもって。

ドヴォルザークは生涯に3つの協奏曲を作曲しました。

ピアノ協奏曲(35歳)
ヴァイオリン協奏曲(38歳)
チェロ協奏曲(54歳)


この中で、最もマイナーなのがピアノ協奏曲です。その理由というのが、どうやら技法や構成上に円熟味が足りないことにあるようです。僕はこの曲を聴くたびに、

名曲の条件とは何か  価値のある曲とは

ということを考えます。

表現の独創性
革新的な展開
時代的な進歩性


上記のような要素が、名曲あるいは価値のある曲ということになるのでしょうか。このことを考慮すると、ピアノ協奏曲は後者の2曲の影に隠れています。それでも、僕はドヴォルザークの協奏曲の中ではピアノ協奏曲が一番好きです。

憂いを含んだ瑞々しい情感
清冽な叙情
疾風のような曲の進行

ドヴォルザークの魅力がいっぱいです。この曲は作曲時期でいうと、作曲初期から中期に差し掛かかろうとする転換点で作曲されています。初期から中期の作品は

若々しく叙情的な旋律
スピード感のある進行


が特徴的です。これらの曲は、音楽史的に特に目新しいものがないので、めったに取り上げられることはありませんが、独特の魅力を持っており、おそらくドヴォルザークファンにとっては最も価値のある作品になるのではないでしょうか

交響曲第1番『ズロニチェの鐘』
交響曲第4番ニ短調

そして
ピアノ協奏曲ト短調






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