2009年02月14日

ハイドン 交響曲第88番ト長調『V字』

 かなりヘビーな曲が続いたので、軽めな曲を。ということでハイドンを聴いてみたいと思います。

ハイドン風

という言葉が存在します。この言葉は、ロマン派以降交響曲が重厚肥大化する中で、その流れに逆行するかのような「あえて軽めでシンプルな曲」の例えとして使います。例えば

ショスタコーヴィッチの交響曲第9番
プロコフィエフの古典交響曲


などの曲を一言で説明するとき「ハイドン風の交響曲」といえば、「短くて軽い」曲なんだなあとクラシックファンは想像できるわけです。

ところである一つの疑問がここで生じます。

ハイドンの音楽は本当に軽いのか

 ハイドンは数多くの作品を量産しました。交響曲は全部で104曲。その中でよく知られているものは、ある程度のクラシックファンでも20曲程度ではないでしょうか。そう意味では成功ヒット率は低く、内容のない作品をたくさん作ったという見方ができます。また、モーツアルトやバッハのように深く心を揺さぶる作風ではありません。したがって、軽いと見られる傾向があるようです。

 しかし、上記のような見方は他の大作曲家と比較相対した場合の評価です。他の大作曲家のことを忘れて、素直に聴いてみると、おもしろい発見や、ある種の爽快さを感じることができます。ということで、ハイドンの凄味がわかる1曲

交響曲第88番『V字』

 ニックネームの『V字』にはたいした意味はありません。ただ、この曲の楽譜の番号がVであっただけのことです。V字のような音楽を期待するとがっかりしますのでご注意下さい。

 それでもあえてV字に意味を持たせようとすることは無意味であるとも思いません。なぜなら、この曲は

ハイドンの凄味が見事に表れている

からです。ハイドンの凄味とは

平凡な主題を徹底的に反復展開すること

このことは、実はクラシック音楽の原点であり、後世の作曲家に大きな影響を与えました。また、この主題の展開というのは他の芸術、しいてはビジネスにも活かせる方法なので、現代の僕たちにとっても頭のトレーニングになるのです。

原点と頭のトレーニング

これこそが、音楽がそこそこ単純明快であるからこそ楽しむことができるハイドンの音楽の特徴なのです。

第1楽章アレグロ
弦楽器による地味でさわやかなアダージョの序奏で始まる。やがて単純な第1主題。そして第2主題。感動的なメロディがあったり、奇抜な仕掛けがあったりするわけではない極めて平凡な主題なのですが、これらが、徹底的に有効に展開されていく。もう本当に聴いていて、爽快で気持ちがいい。

第2楽章アダージョ
穏やかだが、歌心に満ちていて、変化に富んだ変奏曲。ブラームスが「自分の交響曲はこのように響かせたい」と賞賛した。

第3楽章 メヌエット
力強い舞曲。中間部ではバグパイプのような力強い響きが聴かれる。ハイドンはバグパイプのような響きが好きなのかな。ちなみに、ハイドンとバグパイプと言うことで僕の主観的な記事を少し。

http://yachaba.seesaa.net/article/107837606.html

第4楽章アレグロ
軽快で力強い音楽。ベートーヴェンを感じさせるようなところがある。



posted by やっちゃばの士 at 22:48| 東京 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | ハイドン | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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